平成31年 年頭ごあいさつ
[2019年1月1日]
ID:13340
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輝かしい新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
昨年、本市はかつて経験したことがない甚大な災害に直面しました。津保川の大規模な氾濫は、上之保、武儀及び富野地域を中心に、広範な被害をもたらしました。特に、家屋の被害は、床下浸水から全壊家屋までを合わせて約1200棟にも及び、行政として、災害復旧と被災者生活再建に全力を注ぐとともに、被災された皆さまの心のケアを含め多面的な支援を実施いたしました。
その一方で、被災者宅の泥かきなど、多くの皆さまにボランティアへご参加いただき、また、団体や企業の皆さまにも義援金により多くのご支援をいただきました。市民や地域の皆さまのお力により、きめ細かな被災者支援が実現し、復興の大きな原動力となりました。このことを、本市の未来にしっかりと刻むとともに、今後、さらに市民の皆さまとの「協働」を進めてまいりたいと考えています。
関市政の大きな動きとして、本市の最上位計画である第5次総合計画が昨年スタートいたしました。本計画は、まちづくりの今後10年間の方策を示したもので、人口減少対策に真正面から取り組む計画となっています。新たな取組としては、女性や高齢者の職を支援するために「みんなの就職サポートセンター」の開設や、子育て世帯の経済的負担を軽減する「子育て応援券(ベビチケ)」の発行、保育園・幼稚園の無料化、さらには、婚活事業の充実などさまざまな人口減少対策を進めました。
ハード面では、長年の懸案であった市中心部を南北に貫く西本郷一ツ山線を、計画から71年を経てようやく開通させることができました。また、産業観光の中心的な施設となる関鍛冶伝承館の鍛錬場をリニューアルし、インバウンド対応の観光施設に改修しました。さらに、富岡小学校の敷地内に富岡ふれあいセンターを整備し、公共施設の複合化に取り組むなど、市民生活を豊かにし、まちに活力を生むハード整備を着実に進めました。
そこで、本年は、第5次総合計画が掲げる将来都市像『「産業」を鍛え、「学び」を伸ばし、「文化」を磨き、未来を切り拓く「協働」のまち』の実現を目指すため、次の5項目を重点的かつ戦略的に推進いたします。
最重要事項として進めるのは「防災・減災対策」です。昨年の豪雨災害の教訓を生かし、災害から市民の生命と財産を守るため、消防施設、道路・河川、生活インフラ施設の整備、治山・治水対策などを積極的に進めます。また、市民ワークショップによる防災意識の高揚、自主防災組織の強化、消防団や市職員による防災体制を充実するなど、ハード・ソフトの両面を整備し、災害の被害を最小限に抑える地域防災力の強化に取り組みます。
2つ目は、「人口減少対策・移住定住の推進」です。子どもを産み、育てやすい環境を創るとともに本市を移住先に選んでもらえるよう、関市の魅力を発信するシティプロモーションを積極的に展開いたします。また、空き家情報バンク事業や3世代同居支援など移住を奨励する多様な策を講じます。さらには平賀地区の区画整理事業や都市計画道路・東本郷鋳物師屋線等の整備を進め、良好な住環境を整備いたします。
3つ目は、「地域経済の好循環」です。企業の付加価値と労働生産性を高めることで、市民所得の向上と域内消費を促進する取組を行います。Seki-Biz(セキビズ)により事業者の売上アップを図るとともに、みんなの就職サポートセンターにより、人材確保と雇用の向上につなげたいと考えています。さらには、「交流、刃物文化、買い物、食」の体験ができる刃物ミュージアム回廊の整備を進め、地域経済に寄与する交流人口の増加を図っていきたいと考えています。
4つ目は、「子育て支援、高齢者の生きがいづくり」です。地域全体で子育てを支援する仕組みや子育ての経済的負担を軽減することで、安心して子育てできる環境を整備していきます。また、高齢者が、積極的に仕事、ボランティア活動、地域活動で活躍し、生きがいをもって暮らすことができる取組を進めます。具体的には、育て中の母親が身近なふれあいセンターにおいて、子育ての相談や交流ができる「せきっこ広場」の拡充や高齢者の活躍を促す生涯現役促進プロジェクトなどを展開し、多様な人が活躍するダイバーシティのまちづくりを進めていきます。
5つ目の未来を担う子どもたちのための「夢のある教育」では、STEAM(科学、技術、工学、芸術、数学)教育を推進します。ITやプログラミング教育、アーティストバンクの実施により、豊かな感性と幅広い知識を育み、未来に夢を描き、グローバルに活躍できる子どもたちを育てます。また、学校給食センターの建替えを行い、安全な給食の提供や食育を充実してまいります。
この5つの項目を実行することで、まちの最大の財産である「人」がいきいきと活躍し、そこに暮らす人の経済基盤となる「まち」が活気にあふれ、誰もが安心できる「暮らし」を創ってまいります。
本年も市政運営に全力を投入することをここに改めてお約束申し上げるとともに、市政に対しまして深いご理解とご協力を心からお願い申し上げます。
新春の門出にあたり、皆さまのご健勝とご多幸を祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。
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