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あしあと

    市長のコラム(令和4年12月)

    • ID:18867

    石原通男・先生のご生前のご厚情に深く感謝し、謹んでお悔やみ申し上げます

     10月27日、関市文化協会長を務められるなど、関市の文化発展に大きく貢献された石原通男・先生がお亡くなりに
    なりました。
     市役所3階にある市長室には、11年前、市長に就任した直後、先生からいただいた絵が飾ってあります。
     そのときの先生の条件は、「この絵は、多くの人が観る場所ではなく、できれば市長ひとりの部屋に飾ってほしい」と
    いうものでした。
     私が、「先生、折角いただけるのであれば、多くの人に観てもらった方が良くないですか」と言葉を返したところ、やはり「できれば市長ひとりが観る場所で」というお答えでした。
     そこで、市長室で椅子に座ったとき、ちょうど先生の絵が観えるように飾らせてもらいました。
     その絵は「湧出」というタイトルで、まるで太陽やマグマのように勢いよくエネルギーが湧き出てくるような作品です。
     市長に就任してからの11年間、順調なときばかりではなく、ときには「なんで、自分はこんなことをやっているんだろう」とか、「すべてを投げ出してしまいたい」という考えが、頭に一瞬よぎるときもあります。
     市長室でひとりで悶々としているとき、ふと目を上げるとそこにはエネルギーがほとばしる「湧出」があります。
     これまで先生の「湧出」を観て、「いや、これからが勝負のときだ」とか、「たかがこれくらいのことは、当たり前のように乗り切ってみせる」と、幾度となく自らを奮い立たせてきました。
     11年前、おそらく先生は39歳の若輩者の私が、市長職を担う中でいろいろな悩みを抱えることを見通して、私がひとりで「湧出」と向き合う時間の中で、叱咤激励の想いを伝えよう、と考えていただいたのだと理解しています。
     市長になってから数年後、そうした先生の思いやりが、やっと分かった気がしました。
     石原通男・先生、本当にお世話になりました。感謝の気持ちを言い尽くすことはできません。ただただ、ありがとうございます。
     これからも関市を見守ってください。

    「湧出」石原通男・先生


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