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あしあと

    市長コラム(令和7年6月)

    • ID:21995

    戮力協心(りくりょくきょうしん)~力を合わせて心を一つに事をなす~

    Vol.8 「小瀬鵜飼」開幕

     5月11日に小瀬鵜飼が開幕しました。小瀬鵜飼は10月15日までの158日間、荒天時を除いて毎日行われますが、近年の気候変動により降雨量が多く、増水などで中止となる日も増えています。

     日本の鵜飼は「古事記」「日本書紀」に記録があり、長良川流域の鵜飼も奈良時代から続く歴史を有しています。小瀬鵜飼では、伝統的な漁法が宮内庁式部職の足立太一鵜匠、岩佐昌秋鵜匠、足立陽一郎鵜匠と船頭たちによって継承されています。

     今年2月には、鵜飼漁と海女漁を「伝統的漁撈文化」としてユネスコ無形文化遺産への登録を目指し、岐阜市・関市の鵜飼、輪島市・鳥羽市・志摩市の海女の5つの自治体で協議会が設立されました。

     小瀬鵜飼の観覧は、船に乗り、船頭の手漕ぎで上流へ向かう所から始まります。日が落ちるのを待つ間、鵜匠自らが鵜飼の説明を行います。さらに暗くなり、手のひらの線が見えなくなった頃、鵜舟とともに川を下る「狩り下り」が始まります。漆黒の闇の中、篝火に照らされた鵜匠と鵜が一体となった鵜飼漁が目の前で繰り広げられます。静寂の中、鵜舟のきしむ音、鵜を鼓舞する鵜匠の「ほう、ほう」という声、船べりをたたく音などを聞きながらじっくりと堪能できます。もちろん、鵜が魚を捕る様子や鵜匠が鵜から魚を取り出す様子も間近でご覧いただけます。

     「狩り下り」が終わると、鵜匠が鵜や捕れた魚の片付けをする様子も見られ、伝統的な鵜飼漁を余すところなく楽しめる贅沢なひとときを味わえます。

     関市では市の伝統文化を多くの人に知ってもらうため、市内の小学5年生は校外学習で観覧、高校生・大学生には学割サービスを実施しています。さらに、乗船場からの帰りのタクシー料金の助成を今年も実施します。また「関観光ガイドの会」の協力で、観覧前に鵜飼のみどころ解説や周辺案内も行っています。乗船経験のある方も、まだの方もぜひこの機会に、小瀬鵜飼を楽しんでみてください。


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