高齢者虐待を防ぎましょう

平成18年4月に「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律（高齢者虐待防止法）」が施行されました。この法律は、高齢者への虐待の防止と保護、高齢者を支える養護者（家族等）の負担軽減を図ることを目的としています。

高齢者虐待は、高齢者の認知症、身体機能の低下、介護者の介護疲れ、経済的な問題などさまざまな要因で起こります。高齢者とその家族が安心して生活できるようにするためには、虐待の予防、早期発見・対応、介護者の支援などに加え、地域で高齢者やその家族を見守り支援することが必要です。

暴力行為などで身体にあざ、痛みを与える行為。外部との接触を意図的・継続的に遮断する行為。

【具体的な例】

・平手打ちをする、つねる、殴る、蹴る、無理やり食事を口の中に入れる、やけど、打撲させる

・ベットに縛りつけたり、意図的に薬を過剰に服用させたりして、身体拘束、抑制する

意図的であるが、結果的であるかを問わず、介護や生活の世話を行っている者が、その提供を放棄または放任し、高齢者の生活環境や高齢者自身の身体・精神的状態を悪化させていること。

【具体的な例】

・入浴しておらず異臭がする、皮膚が汚れている

・水分や食事を十分に与えられておらず、脱水症状や栄養失調の状態にある

・室内にごみを放置するなど、劣悪な住環境の中で生活させる

・必要とする介護・医療サービスを制限したり使わせない

脅しや侮辱などの言語や威圧的な態度、無視、嫌がらせなどによって精神的、情緒的に苦痛を与える行為。

【具体的な例】

・排泄の失敗を笑ったり、それを人前で話すなどにより、高齢者に恥をかかせる

・怒鳴る、ののしる、悪口を言う

・侮辱を込めて、子どものように扱う

本人との間で合意が形成されていない、あらゆる形態の性的な行為またはその強要。

【具体的な例】

・排泄の失敗などに対して懲罰的に下半身を裸にして放置する

・キス、性器への接触などを強要する

本人の合意なしに財産や金銭を使用し、本人の希望する金銭の使用を制限する行為。

【具体的な例】

・日常生活に必要な金銭を渡さない、使わせない

・本人の自宅などを本人に無断で売却する

・年金や預貯金を本人の意思・利益に反して使用する

関市地域包括支援センター

地域包括支援センターは、高齢者の皆さんが住み慣れたまちで安心して暮らしていけるように、介護予防、介護保険、権利擁護等のさまざまな相談に対応する機関です。

虐待を疑われる高齢者を見かけたら、高齢福祉課(23-9007)または各地域包括支援センターにご相談ください。

なお、緊急の場合は、警察に110番通報してください。